いま私は働く場所は自由になっている。
しかも、固定のお客さんがいて毎月注文に困ることはない。
しかもどこにも所属していないから気兼ねなく、メインでは大々的にはやってないものの自分のデザインのお店も開けている。
しかもずっとデザインの仕事をしていたから、めっちゃクオリティが高い優秀ではなく平凡なデザイナーだけれども、商品を自分で作って売る事が簡単にできる。
こんなにも美味しい生活ってあるの?って思うくらい今は快適。
もちろんいつまで続くかなんて分からないけど、とにかく快適。
もちろん、世の中にはそもそも労働がなくまさしく金銭的にも時間的にも誰もがうらやむ自由を手にしている人が沢山いる。
でも、本当の自由ってそういう意味じゃないと思う。
私も出勤や時間縛りがあるのが嫌で、会社をやめてフリーになったけどもなったからこそ自由ってなんだっていうのがちょっと分かった気がする。
嫌だから辞めたというよりも、好きなことをしたいから勇気を出して一歩を踏み出したっていう感覚のほうが強い。
出勤が嫌だ、給料が不満だ、時間縛りが嫌だというような嫌や不満だけの理由で自分から逃げて手に入れた自由は結局また次の不満が出て不自由になる。
自分と向き合ってないと何を手にしても自由になれることはないと思う。
ほんとの自由ってなんだ。
私は責任と自立と好きなことをする勇気を踏み出すことだと思う。
フリーランスは自由でいいなっていう声をよく聞くし、私も思っていたけどフリーランスは決して自由ではない。
時間と場所が自由になる代償は大きいのだ。
高校生までは授業もスケジュールも全部決められていてそれに従えば卒業できるけど、大学生になるといきなり自分で管理して自己責任になってくる。
社会人になるともっと自由で、フリーランスになると更に自分の生活は自分の責任になる。
高校生までの学生みたいに、誰かに決めてもらって誰かに面倒を見てもらうほうが実は楽なんだってことに気づく。
考えなくていいのは楽なんだ。
ほんとの自由の一つは、責任。
責任とは自分で決めることができるということ。
自分で決めたことだから誰のせいにもすることはできない。
こういう言い方をすると面倒とか責任取りたくないって思うかもしれないけど、責任というのはほんとの自由の一歩でむしろプラスのこと。
責任という言葉で一番に思いつくのは誰かに怒られるっていうことだった。
誰かに怒られるのは嫌だし、怖い。
だけど、会社員でも学生でも家庭でも結局は怒られることは必ず起きる。
フリーランスになってみて、実際に新しい人からデザインの注文を受けてみても実は怒られることがほぼゼロ。
もちろん、まだフリーになって一年経ってないからこの先何回かは怒られることはあるのかもしれないけど、今のところその気配はない。
なんでだろうと思ったら、責任を持ってる人同士でのビジネスはイライラや怒りがなかったからだった。
人によるけど、自分で責任を持ってる人は痛みや辛さを知っているから多少のミスで相手を責めたり怒ったりすることがない。
もし会社員だったら怒られてるけど。
相手への尊敬とお互いにwin-winなることを考えているから誰もイライラしていない。
あれ、責任を持つって怖いことじゃなくて人への思いやりや尊敬を養うことができて人間的に成長できるんだって思った。
責任はそういった人・相手を選ぶこともできる。
もう一つは自立。
自立は経済的な自立と精神的な自立があると思ってる。
一般的には経済的な自立の話が多いけど、そんなのは後回しでいい。
精神的な自立こそ一番にしたいことだし、常に目指していきたいもの。
精神的な自立には年齢が関係なくて、小学生で自立できる人もいれば70歳にも80歳にもなっても自立できない人だっている。
人を尊敬して感謝があって周りの意見に流されない、自分を持ってる自立ができたら本当に自由になると思う。
最後の好きなことをする勇気。
好きなことをするにはちょっとだけ勇気をだして最初の一歩を踏み出さないといけない。
周りになんて言われようとも、経済的な不安があっても、えいってバンジージャンプをするような勇気があると一気に前に進む。
でもバンジーは命綱が必ずついてるし、しかも好きなことをする勇気は高さ5メートルから頑丈な命綱をつけて飛び込むくらい実は簡単だったりする。
高さ100メートルから飛び込まなければいけないように見えるけど、実は高さはたったの5メートルだった。
自由っていうのはお金や時間があることではない。
それらあくまでツールで、自由っていうのは自分の好きなことで生きていけてるっていうこと。
それは会社員かもしれないし、フリーかもしれないし、主婦かもしれないし、働き方は関係なくてその環境で楽しいと思えてるかってことなんだと思う。
正社員がいい、フリーランスがいい、主婦がいいっていう働き方の前にあるものは、楽しさや好きっていう気持ち。
日本は資本主義だからお金があると有利になれるというのはあるかもしれないけど、そこばかりに目がいくと焦りや不安っていう余計なものが出てきて働き方に焦点が当たってしまうのはもったいない。
働き方の前にあるものは自分なんだよね。